下風呂温泉青森県

まるほん旅館(下風呂温泉) ★4.5

最終入湯日 : 2006-4/30

酸性・含硫黄-ナトリウム-塩 化物・硫酸塩泉
(大湯1源泉)

青森県下北郡風間浦村下風呂
男女別内湯
0175-36-2330

下風呂温泉は、本州最北端にある、共同浴場がある温泉街です。
(ちなみに、温泉そのものでは、大間温泉が本州最北端。)
下風呂温泉の事は、「ゴールデンウィークに青森でどこに泊まろうか・・・」と探していた時に知りました。
共同浴場があり、お湯は白濁する硫黄泉。そのうえ、津軽海峡が目の前にあり、ドライブしていても気持ちが良い下北半島にある、海産物が美味しい温泉地。
まさしく、「これ以上何を望むのか!?」と言うほど、好条件の揃った温泉地です。

その下風呂温泉の中にあって、温泉街のほぼ中心地、大湯目の前にあるのが、今回宿泊させて頂いたまるほん旅館」です。
下風呂温泉といえば、井上靖が滞在し、小説「海峡」を書いたことで知られる、「長谷旅館」がとても有名ですが、予算の都合上、比較的安価に泊まることが出来るまるほん旅館を選びました。

さて、チェックインをすると、若女将さんがお出迎えしてくれました。
「旅館」という響きは、とても堅苦しく感じますが、そんな気疲れを感じさせない、とてもアットホームなお宿です。
女将さん曰く、「お食事は何時からになさいますか?」との事。「あれ?決まっていないのですか?」と聞くと、「お客様に合わせてお作り致します」と、嬉しいお言葉。お風呂にゆっくり入ってから食べ始めたかったので、「7時で」と言うと、快く受け入れてくれました。
食事時間が決まっている旅館が多く、「着いたら時間が無くてすぐ食事!」という経験が多い私にとっては、実に有難いサービスです。他所の旅館も、積極的に真似すべし!

「共同浴場・新湯」で一風呂浴びた後、部屋で涼んでいたところ、7時5分前に女将さん再登場。
テキパキと食事の用意をしてくれ、約束の7時には食べれる状態になっていました。お見事!

食事は、海産物尽くしでとても贅沢!どのお 皿も無駄がありません。
ウニの茶碗蒸し、ホタテ、刺身、ウニ、天麩羅、粕漬け、ウニ、などなど・・・
「ウニウニ言い過ぎじゃあ!」って思われる方、いや、実際こんなモンです。
行ってみれば分かります。何だか、ウニ尽くしって感じなんですよ。
まさか、一万円未満の宿泊費で、ここまで贅沢な晩御飯が出てくるとは思ってもみませんでした。これには、、、参った!
思わず食べ過ぎてしまい、食後に予定していた「共同浴場・大湯」の入浴が翌日になってしまったのは嬉しい悲鳴かな?

食後、満杯になってしまった胃袋を落ち着け るべく、ゴロゴロと時間を潰す。
そして、11時過ぎに宿の大浴場に向かいました。
「おや?電気が消えてる・・・」と、手探りで浴室の電気を探し当て、さて、服を脱ごうかと思ったその時。女湯に行った筈の彼女が、男湯のドアをノックする。
「なに~?」と聞くと、「利用時間、午後10時までだって、書いてあるよ。」との事。
なるほど、脱衣所に「午後10時以降の入浴はご遠慮下さい」と書かれています。
うーん。「黙って入れば文句言われないだろう・・・」「いや、しかし、ルールは守らねば」
と、暫く葛藤した後に、結局入浴は諦める。寝る直前に入りたかったのに~・・・

結局、翌朝、朝食の前に入りました。
白濁の硫黄泉で、ちょっと熱めの44度。飲むと僅かな酸味があるとても良いお湯で、粘土のような硫黄臭がします。あぁ、とっても気持ちが良いお湯だ~・・・
海沿いだけあり、塩分が若干多めなお湯なので、湯上りが体が物凄く温まりました。
雪の降る極寒の季節なんかだと、尚更有難く感じるお湯だと思います。
是非ともそういう時期にもう一度入ってみたい・・・

朝食は、部屋出しでは無く、一階の広間で他のお客さんと一緒に食べます。
なんと、朝から海産尽くし。うーん、朝食でも手を抜かないその姿勢、とても立派です!
ウニはありませんでしたが、カズノコがありました。朝からカズノコたぁ、豪勢だねぇ!
同じサービス内容で、関東近郊の温泉だったら・・・ 一体幾ら取るんだろうと、考えてみただけでもぞっとします。
帰りがけ、女将さんが「イカ墨のさきいか」をお土産としてくれました。
こういう、小さな「心配り」も、とても嬉しい。
ちなみに、いきなり話が飛んで、これは後日談ですが、宿泊一週間後、まるほん旅館さんから葉書が届きました。
食事の前に、女将さんがデジカメで記念撮影をしてくれたのですが、葉書の裏にその時の写真が印刷されていました。
うーん、とにかく、接客面、食事、金額、そしてお湯。どれを取っても、その全てが素晴らしい!
真夜中でも入浴出来るようにしてくれれば、文句無く5つ星あげても良いくらいです。

「まるほん旅館」さん、料理は最初から期待していたので、そこまで驚きはしませんでしたが、サービスが実に素晴らしかったです。
ここなら何度でもリピートしたいですねー!
超高級旅館に泊まり慣れていて、最上級のサービスを味わい尽くしている御大臣様みたいな人には似合わない所ですが、それ以外の人であれば、誰にでもオススメ出来る、とても良い所だと思います。
下北半島へ行かれる際は、是非ともここで足を休めて見てはいかがでしょうか?

コメント

  1. 温泉おじや より:

    ※「まるほん旅館」を含む、むかし出した年賀状の写しです。いくらかでもの温泉歴紹介です。

    賀正! 平成18年全日本温泉ベスト3✌

    第1位 青森県下北半島 下風呂温泉まるほん旅館

     本州最北端の鄙びた温泉街。 宿の窓からは海峡の彼方に北海道。 浴衣に着替えて共同湯を巡るが、地元民同士の会話は理解不能。
     夕食は津軽の海の実力者たちが勢ぞろい。まだイガが動くウニのてんこ盛り、真イカ・ホヤ・大間のマグロ、アワビは踊り毛ガニはニカニカ笑ってる。 まだまだ出てこれで宿代12,750円也。
     宿のホームページに我が夫婦のアホ面が載ってます(7月)。

    第2位 岩手県・秋田駒ヶ岳山中 国見温泉石塚旅館

     秋田街道を折れつづら坂を登ったどんづまりの一軒宿の湯は全国的にも珍しいエメラルドグリーン。源泉の成分が強く、ガスで電器製品は2年で壊れるという。 ここの行き帰りに盛岡で名物3大麺のうち、ぴょんぴょん舎の冷麺、白龍のじゃじゃ麺をいただく。
     ついでに県庁の○○・○○・○○氏の職場を急襲した。

    第3位 千葉県南房総 弁天鉱泉

     「千葉のマッターホルン」と称される伊予ケ岳を登り富山で伏姫の籠穴を覗いた後、南房の秘湯の一軒宿へ。海沿いの湯には珍しく硫黄の香りが漂う。露天からは眼下の東京湾を大小の船舶が行き交い、沖合遙かに秀峰富士が聳え立つ。何故か風呂と富士山は良く似合う。
     
     1日に僅か4組の客しかとらぬ宿、夜、三代目と温泉談義に興ずる。

    番 外 栃木県那須湯元 雲海閣

     那須岳山頂に立って空と雲に触れ、ゆく夏を惜しむ。 今宵は自炊のみ4,875円の宿、しかし湯は超A級の硫黄泉と明礬泉が注ぐ。

     既に一人で十日ほど滞在しているという若い姉さんに炊事場を教わり持参の米・味噌を使うが、標高が高く気圧が低いこともあって初めての鍋での炊さんに失敗、焦げ飯を納豆でごまかして呑み込む。

  2. Jake より:

    温泉おじやさんもまるほん泊まっていましたか~!
    記事にも書いていますが、ウニ尽くしでビックリしました。
    宿泊したのはこの時一度きりですが、その後も下風呂へ行く機会は何度もあり、まるほんさんにもお邪魔しています。
    いつ行っても変わらぬ風情で良いお湯なんですよね!
    ちなみに私と妻(当時はまだ彼女)も宿のHPに載りましたよw

  3. 温泉おじや より:

     わはは