
含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉
(源泉名:川原湯温泉 元の湯、新湯の混合泉)
75.3度 / pH7.1 / 毎分148 / 動力揚湯 / R2.2.13
Na+ = 339.6 / K+ = 7.2 / NH4+ = 0.5 / Mg+ = 0.8
Ca+ = 333.3 / Al+ = 0.1 / Mn+ = 0.1 / Fe+ = 0.4
F- = 0.7 / Cl- = 652.2 / HS- = 1.9 / S2O3- = 2.3
SO4- = 589 / HCO3- = 56.5
H2SiO3 = 88.3 / HBO2 = 44.6 / CO2 = 11 / H2S = 1.7
成分総計 = 2130mg
群馬県吾妻郡長野原町川原湯223番地5
090-6942-1223
男女別内湯
大人 990円、子供(12歳以下) 440円
12:00 ~ 18:00 (事前確認をオススメします)
川原湯温泉は私の思い出が沢山詰まった温泉です。
私が温泉に興味を持ち始めた頃、草津や万座に行く途中で必ず川原湯温泉に立ち寄り、足湯の隣にある源泉井戸で温泉玉子を作っていました。
毎回立ち寄って温泉玉子を作っていたら、いつの間にか温泉玉子作りの達人になっていました。
冷えた玉子を熱い源泉にドボンと浸けると温度差で殻にヒビが入るので、最初はサッと5秒くらい、その次にもう少し長めに玉子を浸けてお湯から出し、そんな事を何度も繰り返し、最後にその日の源泉温度に応じた時間しっかり浸け、かなり手間をかけて作っていました。
そうやると茹で加減バッチリ、黄味だけが少し硬めに茹って、白身はトロトロ、最高に美味しい温泉玉子が出来るのです。
これは自慢だと断った上で書きますが、私はこれまでの人生で、川原湯温泉で自分で作った以上に美味しい温泉玉子を食べた事がありません。
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そんな思いでが詰まった川原湯温泉ですが、八ッ場ダムに沈んでしまいました。
八ッ場ダムについてついて語ると長くなって終わらないので割愛しますが、今ある川原湯温泉は高台の代替地に移転した、新しく生まれ変わった温泉地なのです。
その新しい川原湯温泉に「笹湯」があると聞いて来てみました。
笹湯と言えば、ダムに沈む前にも笹湯共同浴場がありましたが、勿論それとは別です。
かつてあった笹湯の名前を取った真新しい施設です。
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で、たどり着いた笹湯、う~ん、なんでしょうこれは、物凄く立派です。
パッと見では道の駅みたいな、オシャレでお金が掛かってそうな建物です。
天井が高いですね、なんか布がぶら下がってる、うん、凄く凝ってる、ナンダコレ!?


ネットで調べると「川原湯温泉あそび基地NOA」とか「川原湯温泉キャンプ場」なんて名前でも紹介されており、笹湯カフェなんてのもあって、川原湯温泉醸造舎が作った地ビールなんかも売っています。
正直なところ、現地を訪れてもイマイチ実態が分からない施設なのですが、私なりの理解でザックリ言うと、キャンプや様々な体験を通して川原湯温泉の魅力を堪能出来る、官民一体型の複合型アクティビティ施設って感じですね。
うん、自分でも何言ってるか分からない・・・
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で、そのナンダコレ(以降ナンダコレ)の中に笹湯があります。
何ともお洒落空間の中に暖簾が下がっています。
浴室の扉は施錠されており、受付をする事で鍵を貸し出して貰えます。


鍵のキーホルダーがプラスチック製のペグでした。
なかなかセンスは良いですね!
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脱衣所もオシャレ of オシャレですね。
以前の鄙びきった笹湯を知っている私からすると、声を大にして「こんなの笹湯じゃない!」と叫びたい気分ですが、物凄く快適です。


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脱衣所がそんなだから、浴室だって超オシャレ!

でも、あくまでも公衆浴場と言う建前なのでしょうね。
洗い場は3人分、パーテーションで仕切られていて快適な造りなのですが、備え付けられているのは固形石鹸のみ。シャンプーなどは持参する必要があります。
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天井がとても高く、金色に光るナンダコレ(以降ナンダコレ)があります。
このナンダコレですが、よく見るとLEDが仕込まれており、実際に光っているんですよね。


ここ、川原湯温泉ですよね?
間違えて星野リゾートに来ちゃったかな?
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でも、お湯に浸かってみて、ずっと思っていたナンダコレと言う感情(以降ナンダコレ)は吹き飛びました。
ふんわりと香るコールタール系の硫黄臭、何度も温泉玉子を作った、あの懐かしい川原湯温泉の臭いがするのです。


厳密に言うと、昔の臭いよりもかなり薄いです。
湯上りに受付にいたオニイチャンに聞いたら、元々湧いていた源泉と新源泉のブレンドだそうですね。


でも、湯口に鼻先を突っ込み、目を瞑って臭いを嗅ぐと、瞼の裏にあの昔懐かしい光景が色鮮やかに蘇ります。
まるで昔の川原湯温泉にいるような気分になり、思わず涙が出そうになりました。
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内湯だけでなく露天風呂もあります。
露天風呂にもナンダコレがあるのですが、こちらのナンダコレはLEDが光っておらず、星野リゾート感はだいぶ少なめですね。


内湯と露天、どちらも鮮度が良く、完全掛け流しです。
でも、同じ湯使いにも関わらず、明らかに露天風呂の方が硫黄臭が強いです。
外気に晒され温度低下が早いため、露天風呂の方が源泉投入量が多いからでしょうね。
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内湯と露天共通して言える事ですが、鮮度は物凄く良いです!
浴後聞いた話によると、この日の利用者は私で3組目だったそうです。
料金が高いせいか、みんな新しく出来た王湯会館の方に行っちゃうみたいですね。
王湯会館は私も以前入っていますが、お湯の鮮度はまるで違います。
王湯会館も悪くはないのですが、正直な感想を言うと、比較にならないほどコッチのほうが良いです。


露天風呂は木で目隠しされていますが、その向こうに八ッ場ダムが見えます。
このダムさえ無ければ、今でもあの川原湯温泉があったと思うと、少し複雑な心境です。
でも、過ぎ去った事を言っても仕方がないんですけどね・・・
でも、移転した場所で生まれ変わった川原湯温泉の事は応援しています。
もちろんこのナンダコレの中にある笹湯も頑張って欲しいなと思いながら、懐かしい匂いのするお湯を堪能しました。
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ナンダコレの中にあるとってもナンダコレな温泉です。
とってもお洒落ですし、LEDで光るナンダコレもナンダコレなのですが、お湯は絶品!
温泉好きならば是非入って欲しいお湯です!
ちょっと高いけどオススメですよ!!!
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2025年 11月28日 - 初訪問・日帰り入浴

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